新型コロナウイルスの感染拡大で在宅ワーク化が進み、自宅で家族と過ごす時間が圧倒的に増えたことから、「家での過ごし方」に大きな関心が寄せられています。そこで、積水ハウスの住生活研究所ではアンケート調査を実施し、ライフスタイルの変化の実態を探るとともに、新しい課題や悩みなども明らかにしました。

まず、60.7％の人が「在宅時間の増加によってストレスが増えた」と回答しています。実際に在宅ワークをしている人（29.3%：調査対象 88人）を対象に、「在宅時間が増えたことで不満に思っていること」について聞くと、運動不足・家計の出費増・家事量の増加などがあがりました。

一方で、在宅ワーク中の人（調査対象88名）のうち、今後も続けたいと回答した方は86.4％と、8割以上が在宅ワークを望んでいることがわかりました。在宅時間が増えて良かったと思うことは、「時間に余裕が持てる」が50.0％、「通勤時間を気にしなくて良い」が45.5％、「家族とのコミュニケーションが増えた」「子どもとゆっくり話すことができる」、がそれぞれ39.8％という結果でした。

在宅ワークにはいろいろな課題があるものの、時間的な余裕が生まれ、家族とのコミュニケーションが増えたことなどに、多くの人がメリットを感じていることがうかがえます。

アンケートでは在宅ワークの継続を望む人が多い一方、半数以上の人は慣れない環境でストレスが増加したと回答しており、在宅ワークならではの課題も浮き彫りになりました。今後在宅ワーク化が進む中で、家で仕事がしやすい間取りや工夫はもちろんのこと、オン・オフの切替えがしやすく、普段の暮らしと仕事のバランスがとりやすい空間が、賃貸住宅には求められています。

ウィズコロナ・アフターコロナ社会で生活スタイルが大きく変化する中、入居者の働き方・暮らし方のニーズをキャッチし、新しい生活様式に対応した賃貸住宅を計画することが、長期安定経営につながると言えるでしょう。