Works08 木々に寄り添い、思い出に寄り添う。

Works08 木々に寄り添い、思い出に寄り添う。

次代へ託す、思いを引き継ぐ

その場所は大木が枝を張り、美しい緑陰を作っていました。お嬢様の誕生を記念して植えられた桐、土地のシンボルとして愛されてきた楠。オーナーさまは、代々の土地を次代へ残せる形にしたいとお考えの一方で家族の歴史と思い出が宿る木々への深い思いもお持ちでした。私たちに何ができるのか――。選んだ回答は、敷地内にある思いが宿った樹木をすべて残すことでした。

樹齢70年の木々に相応しい建物を

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緑が映え木漏れ日を映すやわらかな白の佇まい

自然の樹形が生み出す、奥行きのある風景に溶け込むことを考え、建物はシンプルであることを旨としました。緑や木漏れ日が映えるよう外壁はオフホワイトに。コーナーをL型のバルコニーにすることで、採光の良さと端正な水平ラインを演出しています。

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楠が見守り迎える階段アプローチ

力強く枝を広げた樹木に合わせて、建物の配置や形を落とし込んでいきました。想定以上に根を張った木を守るために、デザインを変更するなど、苦心したアプローチ。樹齢70年の楠の存在感にふさわしく、自然石の階段で入居者を迎えています。

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暮らす人を包み込む表情豊かな中庭空間

中庭には旧邸の母屋への道しるべだった石畳を敷き、格子スクリーンや壁を配し、新たな植栽も加えて、歩を進めるほどにシーンが広がるプランとしました。中庭の持つ包容力が、入居者に安らぎをもたらします。

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美しき樹木と共に経年美化する建物へ

歳月とともに存在感と価値を高める木のように、オーナーさまの思いを受け止め未来を築いていく建物にしたい。そう願ってのプロジェクトでした。圧倒的な存在感の既存樹に呼応する配棟、素材、色彩にすることで、長年その地にあったかのような熟成した風情を醸しています。

建築地 大阪府大阪市
敷地面積 1893.14㎡
規模 2棟26戸+自宅
駐車場 6台
構造 重量鉄骨βシステム構法
間取り 1LDK(4戸)
2LDK(22戸)
竣工 2015年9月

担当チーフアーキテクト メッセージ

オーナーさまと入居者とを幸せにする建物をつくることを考えています。

オーナーさまが愛されている数々の既存樹や茶室を託されての計画でした。採算性まで含めてご一任いただき、建築範囲を絞りながら事業収益性を確保すること、根を張り巡らせた木をケアしながらの工事など難しさにも直面しましたが、出来上がったものを大変喜んでいただきました。敷地全体が醸す豊かさは、入居者からも愛され竣工直後から満室になっています。建物設計を通じて、人に幸せになっていただけることを実感できた、私にとっても忘れ難い仕事になりました。

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